NPO・NGOの現場からうまれた文献のbook review

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c1200446 太田朋秀さん (8ewtlkfq)2022/8/2 01:54 (No.492117)削除
今野晴貴+ブラック企業被害対策弁護団「ブラック企業「手口」からわかる戦い方のすべて」(ちくま文庫 2014)
著者の今野晴貴さんは宮城県稀で、NPO法人POSSEの代表をしている人である。ブラック企業問題を社会問題化したことで知られ、ブラック企業問題に対応する弁護団として2013年7月若手弁護士を中心にブラック企業被害対策弁護団を設立した。
 この本ではブラック企業の「手口」の分析と、ブラック企業と戦うための「武器」を具体的にしめしている。このようなことができるのはブラック企業の被害者である若者と数多く向き合い、彼らの救済に取り組んできたことからその実態と戦い方を把握している。
 この本を通して具体的にどのようにしてブラック企業と戦っていくのか、そもそものブラック企業の見極め方などを伝えることで、ブラック企業の被害に遭う人をできるだけ減らそうとしていると考えた。ブラック企業の「手口」のパターンはまず大量の募集で騙すところから始まっていいる。そこから入社後選別され、使い潰される。この間仕事を辞めることはほとんどできない。見極めるために、様々な方法が紹介されてある。募集要項が契約内容になるわけではないことや、採用時の説明を録音しておくことなど、知っておくだけで入社する前にブラック企業の被害に遭う人を減らせると考えた。他にも労働時間を記録しておくことなど、普通なら当たり前なようなことからして行くだけでもブラック企業と戦う武器が手に入る。このように、間接的にではあるが、これまで、ブラック企業に向き合ってきたことで把握した戦い方を本を通して伝えていると考えた。また、相談することは一番の大きな武器になる。ブラック企業被害対策弁護団も相談を受け付けており、200名以上の弁護士がいるため気軽に電話をできる取り組みも行っている。
 ブラック企業問題は一人一人が声を上げることができると筆者は述べている。1人の一歩は小さいがこの本を読んだ人が戦い方と武器を身につけ踏み出すことで解決につながって行くと考えた。
(785字)
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C119211A林田昂也さん (8ewn5slr)2022/8/1 22:54 (No.491947)削除
ストーカー被害への対策
「ストーカー」は何を考えているか
著者小早川明子 新潮新書 2014年

この本の著者は小早川明子さんで、1959年生まれ、中央大学文学部卒業後にストーカー問題をはじめとするさまざまな問題を相談に対して対処する、NPO法人「ヒューマニティ」の理事長です。この本は実際にあった出来事を書いていてストーカーのことについて書いてありました。今回は小堤さんと梨恵さんの件について書いてありました。小堤さんと梨恵さんは元々付き合っており、別れた後脅迫をしたり後々ストーカー、梨恵さんの命を奪い自分までも自殺するという結末になってしまう話でした。そして梨恵さんがストーカーされている時もNPO法人の活動として、ヒューマニティに相談をしていました。その時詳しく明確にアドバイスを梨恵さんに送ってきました。一つ目は検事に起訴してほしいと訴える。二つ目、もし不起訴で出てくるなら検事と警察署長あてに、念書を入れさせるように要望する。三つ目釈放後のことを考えれば民事そ訴訟を起こして相手とやりをすべき。四つ目相手の弁護士から連絡あれば、カウンセリングを要求する。とのことがあり梨恵さんの立場をしっかり確認してアドバイスを送っていました。そして今の時代はSNSなどがとても普及していて、誰とでも話したり会うことができてとても便利な世の中の裏で悪い事件も多発しています。テレビでニュースなどを見てもSNSで知り合いその後ストーカー事件、殺人事件などよく目にします。Instagramや、Twitterなどに家の近くの公園や家を投稿することにより居場所など特定されストーカーに合うケースもよくありいつ事件巻き込まれるか誰にでもリスクはあります。その中で小学生や中学生など知識があまりない人など危険性が上がります。この本を読んで分かったことが「誰もが被害者になる可能性がある」ということです。その時にNPO法人ヒューマニティの存在を知っている知らないで大きく人生も変わってくると思うので、小さい時からこのようなケースに合わないために遭遇した時の対処法など正しい知識を身につけていくことが大事だと思いました。(825字)
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田中友輝さん (8ew93iqb)2022/8/1 16:21 (No.491360)削除
ブラック企業に立ち向かっていくには(今野晴貴「ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪」
文春新書、2012)
 
 まず、「ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪」の著者について紹介していきたい。この本の著者である今野晴貴さんはNPO法人「POSSE」の代表理事をしている人である。また、労働問題について研究しながら、若者からの労働相談に関わり続けている。
 本書では、今野晴貴さんが実際に相談されて印象的だったものを例に挙げ、現在も存在し続けるブラック企業の実態を知ってもらいながら、ブラック企業から被害を受けている人はどうしたらよいのかなどブラック企業への対策について書かれている。特に本書では、ブラック企業そのものをなくすためには、現在被害を受けている人がどのような行動をとり、どのような意識を持つべきなのかが書かれている。加えて、ブラック企業と争う方法も取り上げられている。
 ブラック企業をなくす戦略として、本書ではNPOや労働組合への相談や加入を挙げている。NPOや労働組合といった団体に加入することで個人では解決できない問題を解決出来たり、支援を受けたりすることができるからである。ブラック企業をなくすことは簡単なことではなくとても時間のかかることである。現在進行形でブラック企業からの被害を受けている人がブラック企業と戦うためには、NPOなどの支えが重要になってくる。労働NPOに相談することで労働についての総合的な情報を獲得することができるし、実際にブラック企業と戦う場合には弁護士や労働組合の紹介を受けることができる。しかし、ブラック企業に立ち向かうには被害の証拠を押さえたりするなど戦略的思考が大切になってくる。上記で記したように様々な団体に頼ることも大事だが、争うためにはまず自分自身が立ち上がらなければいけない。自分自身も常に争う意識を持ち、諦めずに立ち向かっていくことが重要であると本書を読んで感じた。(791字)
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c1201813 千葉翔太さん (8ew6741s)2022/8/1 14:59 (No.491278)削除
清水康之・上田紀行『「自殺社会」から「生き心地の良い社会」へ』(講談社文庫、2010)


著者である清水康之さんは1972年東京都生まれ。国際基督教大学卒業後NHKに入局し、「クローズアップ現代」などを担当した。2004年にNHKを退職し、NPO法人、自殺対策支援センター「ライフリンク」を設立。この本が日本の年間自殺者数が三万人いるということを踏まえて、自殺の問題を追及し、自殺社会を生き心地がいい社会へと踏み出す足がかりになるように書かれた対談集になっている。
 本書では初めに残された遺族の問題について取り上げている。年間3万の自殺者がいる中で、残された遺族は15万に程いるという。残された遺族の心の痛みについて考えている。中には、中学2年生の時に父親が自殺をして、それ以来、自分の親の話をするのが嫌で友達を作らないようにしているという高校1年生の話がある。こうした話から、残された遺族の苦しみがどれほどつらいことかを知ることができる。著者はこのような苦しむ人たちを救うため、NPO法人「ライフリンク」を立ち上げた。ライフリンクでは活動の5つの柱として、自殺対策の枠組みを作る、自殺の実態調査、自殺対策の都市型モデルづくり、行政への監視、あらゆる活動を啓発につなげるというものがある。自殺対策基本法という法律があるが、これは罰則規定があるわけではなく、理念法のため法律はあるが何も起きないということになりかねない。こうしたことにならないためにライフリンクは活動している。
 日本における自殺対策は行政だけでは足りないことが多い。また、自殺する人の苦しみ、残された遺族の苦しみと、自殺は多くの犠牲者を生み出す。そのようなことをなくすために自殺対策を行う「ライフリンク」の活動は現在の社会において重要な役割を担っている。生きる支援のガイドラインとして、あらゆる問題を抱える人がどこに行けばいいか知ることができるガイドラインを作り、問題解決にむけて活動している。
 現在の「自殺社会」から「生き心地のいい社会」にしていくためには社会で苦しんでいる人たちの苦しみを多くの人に知ってもらうことが第一歩だと思う。(837字)
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c1200802 工藤歩夢さん (8evbppgn)2022/8/1 00:46 (No.490682)削除
今野春貴『ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪』文春新書、2012年

ブラック企業。被害の対象は主に正社員であり、正社員になったとしても安泰ではないということがブラック企業という言葉が鳴らした警鐘である。リーマンショックを境に若年正社員の扱いに変化が生まれた。「使い捨て」と呼ぶにふさわしい扱いを受けるようになる。若者がブラック企業に破壊されるケースが急増している。そこでPOSEEを立ち上げ、労働相談活動や悲惨な事例に終わらせないための調査活動を行ってきた。若者側の主張は「告発」にとどまりがちであり、筆者は相談や告発だけではない問題提起を行い、ブラック企業問題を社会問題へと変えていく。ブラック企業にとって若者は資源に過ぎず、社会問題が非正規雇用問題から正社員をも含む若者雇用全体の問題へと移行した。
実態として改善という名の人間破壊、大量採用・大量退職で生まれる選別や選抜等の行為が行われている。ブラック企業は利益を最大化させるために若者を食いつぶしている。その大きな動機がいくつかに分類でき、①選別、②使い捨て、③無秩序である。これによって、ブラック企業において若者は働き続けることができない。そこで、場合によっては精神疾患を患い、その後のキャリアまでは課されてしまう現状がある。
ブラック企業に入社した際には、やめるか争うかの選択を行う必要がある。そのうえで必要なものが「戦略的思考」である。自分が悪いとは思わない、会社のいうことを疑ってかかれ等の5つの思考・行動が示されている。
ブラック企業問題とは若者が使いつぶされるという問題であり、日本の将来を考える上できわめて深刻な問題である。若者の使いつぶし、コストの社会への転嫁、少子化等の問題がブラック企業によって引き起こされていると言っても過言ではなくなっている。使い潰しによって、将来が不安定になり、私生活の崩壊がおこり機会を奪われている。
筆者は労働組合やNPOを通じて新たなつながりを作ること、労働法教育を確立し、普及することが社会的戦略として提案されている。政府の対策を待つのではなく私たちひとりひとりが始められることをやることが必要である。(861字)
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c1200311 今井陸翔さん (8euubdee)2022/7/31 16:39 (No.490139)削除
ブラック企業に破壊されないために (今野晴貴 『ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪』 文春新書 2012年)

 「ブラック企業」この言葉は近年急速に世間に浸透していった。2000年代の若者の雇用問題や2009年のリーマンショック以降、企業の闇の部分がようやく表に出たことが一因である。それに伴い、若者がブラック企業に破壊されるケースが急増している。聞けば笑い話のようなありえない話でも、実際に起こっている惨劇であり、若者だけでなく、社会全体にとって悪影響を及ぼしている。具体的には、ブラック企業が若者の人格を破壊することで、少子化を引き起こす原因になる。そこから、社会保障などの財政を根幹から揺るがす問題に発展する。また、ブラック企業は消費者の安全を脅かし、社会の技術水準にも影響する。このような社会全体への悪影響に対して、筆者は警鐘を鳴らしている。
 筆者が代表を務めるNPO法人「POSSE」では、年間数百件の労働相談を受けており、現状の改善に尽力している。実際に寄せられた相談内容から、ブラック企業の現状や問題点、若者や社会に対する影響などを考察している。特に印象的だったのは、若者が「戦略的思考」を身につける必要があるということである。ここで言う戦略的思考とは、ブラック企業の戦略的人格破壊にはまらないように、自分を自分で追い込むようなことをしないこと。自分自身の権利を行使し、正義の主張をあきらめないこと。法律や労働者側の専門家を行使してブラック企業に立ち向かうことである。ブラック企業が戦略的に若者を破壊しに来る以上、若者側も戦略的な思考を持つことが重要である。また、日本全体としても、戦略的思考を持ち、ブラック企業を規制することで、日本経済の効率化や、健全な競争が達成される。
 最後に、筆者の結論として、「『ブラック企業』とは、明確な定義はないものの、若者が現状を変えなければならない状態であることを、宣言したものである。」と述べている。「ブラック企業」という社会が生みだした怪物と、向き合い、改善していくことが、我々若者に託された課題であると考える。

以上
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c1200311 今井陸翔さん (8euubdee)2022/7/31 22:54削除
字数を書いておらず、削除用パスワードも設定していなかったため、投稿し直しました。よろしくお願いします。
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c1200311 今井陸翔さん (8euubdee)2022/7/31 22:53 (No.490556)削除
ブラック企業に破壊されないために (今野晴貴 『ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪』 文春新書 2012年)

 「ブラック企業」この言葉は近年急速に世間に浸透していった。2000年代の若者の雇用問題や2009年のリーマンショック以降、企業の闇の部分がようやく表に出たことが一因である。それに伴い、若者がブラック企業に破壊されるケースが急増している。聞けば笑い話のようなありえない話でも、実際に起こっている惨劇であり、若者だけでなく、社会全体にとって悪影響を及ぼしている。具体的には、ブラック企業が若者の人格を破壊することで、少子化を引き起こす原因になる。そこから、社会保障などの財政を根幹から揺るがす問題に発展する。また、ブラック企業は消費者の安全を脅かし、社会の技術水準にも影響する。このような社会全体への悪影響に対して、筆者は警鐘を鳴らしている。
 筆者が代表を務めるNPO法人「POSSE」では、年間数百件の労働相談を受けており、現状の改善に尽力している。実際に寄せられた相談内容から、ブラック企業の現状や問題点、若者や社会に対する影響などを考察している。特に印象的だったのは、若者が「戦略的思考」を身につける必要があるということである。ここで言う戦略的思考とは、ブラック企業の戦略的人格破壊にはまらないように、自分を自分で追い込むようなことをしないこと。自分自身の権利を行使し、正義の主張をあきらめないこと。法律や労働者側の専門家を行使してブラック企業に立ち向かうことである。ブラック企業が戦略的に若者を破壊しに来る以上、若者側も戦略的な思考を持つことが重要である。また、日本全体としても、戦略的思考を持ち、ブラック企業を規制することで、日本経済の効率化や、健全な競争が達成される。
 最後に、筆者の結論として、「『ブラック企業』とは、明確な定義はないものの、若者が現状を変えなければならない状態であることを、宣言したものである。」と述べている。「ブラック企業」という社会が生みだした怪物と、向き合い、改善していくことが、我々若者に託された課題であると考える。(824字)

以上
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c1201919 外山輝さん (8euyupb7)2022/7/31 18:46 (No.490273)削除
今野晴貴 "ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪" 文春新書 2012年

ブラック企業という言葉は、かつては暴力団のフロント企業をイメージさせる言葉であったが、現在は違う。若者を道具としか見ず、長時間労働、意味の無い新人研修、日常的に行われるパワハラやセクハラ、そして入社後も何故か続く選別という名の就活など、とにかく利益を追い求めるがために若者を食い潰すことをなんとも思わない企業のことを指す言葉である。
この本の著者である今野晴貴さんは、2006年に若者の労働相談を受け付けるNPO法人「POSSE」を立ち上げ、今まで散々ブラック企業に使われ、そして心身ともにボロボロになった若者のマイナスになった現状をゼロ・又はプラスに戻すことに尽力している。せっかく良い求人に巡り会い、希望を胸に入社した企業では、入社してからも業績をあげなければ即自己都合退職に至るまで戦略的パワハラ、意味の無いキャリアアップ活動、使えない新人はとにかく人格を否定し、退職に追い込む。またこれとは反対に新人が壊れてしまうまで使い、完全に働けない状態にならなければ辞めさせてくれない、辞められたとしても、書面上の処理のみでいわば無賃労働という形で働かせ続けるなど、第三者からすればありえないような、そして同じ人間がしているのか怪しいような経営は方針が、私たちが普段耳にする様な大手企業でも平然と行われている。
このようなブラック企業への国の対策は未だに十分なものとは言えない。だからこそ、筆者が若者達への言葉として「戦略的思考」を身につける必要がある。企業があの手この手で法律を掻い潜り若者にブラックな労働を強いるならば、我々も戦略的に考え、その現実に立ち向かい、今後の被害者を出さないためにも正しい主張を続けていくことが大切だ。「POSSE」も若者の労働相談を通してブラック企業が存在しない未来をつかもうとしている。
ブラック企業がホワイトに見せるための悪質な手口、そして騙された若者たちの実例から分かる、私たちがどのような思考で対処していく必要があるのか、この本はその全てを紹介している。
(843 スペースを除く)
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C1200280 伊藤理乃さん (8eusjj2f)2022/7/31 15:49 (No.490106)削除
今野晴貴『日本の「労働」はなぜ違法がまかり通るのか?』星海社、2013年5月21日

 本書は、現代社会で問題になっている苛酷労働・違法労働の発生原因を一から探り、どうすれば自分たちの力で労働環境を良くすることができるのか、その可能性が綴られている書籍である。筆者の今野晴貴は、大学生の時に若者の労働問題に関するNPO法人「POSSE」を立ち上げ、労働相談活動を行なっている人物である。日本の労働環境は、パワーハラスメントや長時間労働などのブラック企業によって悪化している。非正規雇用が増加していることに対しても、「若者がおかしくなったからだ」などと言われている。労働環境は悪化しているのに、若者は独自の発信力も政治勢力も持っていないため、若者の現実は当事者不在で勝手に議論されている。そんな若者の雇用・労働問題の実態に切り込むためにNPO法人「POSSE」は設立された。
 ブラック企業とは、現代社会に無数に存在する。そんなブラック企業が飽和する世界を容認し、「いかにブラック企業に就職しないようにするか」という課題に取り組んでいる若者に対し、「見分ける」のではなく「立ち向かう」方法の可能性を与えているのが本書である。本書ではまず、「自身の労働条件が法律的にどのように決まっているのか」を読者に考えさせる。これまでの日本では就職は「契約」ではなく、その組織に「入る」ことを意味しており、契約に基づいて働いているという感覚が希薄になっていた。そのため現在も、「なぜ自分がこの労働をこの条件・待遇で引き受けているのかわからない」という状況になっている人が大勢いる。この問題から、数々の労働問題が始まっていると筆者は訴えている。1人が労働法を主張しても企業という大きな力に揉み消されてしまうが若者全員が主張すれば状況は変わってくる。「契約」や「権利」をもとに、この社会に具体的に働きかけることで社会との具体的な関係を作ることができ、「労働」のあり方は変えることができる。
 労働問題は自身のこれからの人生にも関わってくる。「見失われている視点」を頭に刻み、法律や契約をただの文章にするか権利に変えるか考えて行動していきたい。(866文字)
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C1200104 阿彦 望さん (8eup52jp)2022/7/31 14:14 (No.490015)削除
生きることの大切さ――西野博之『居場所のちから 生きてるだけですごいんだ』(教育史料出版会、2006)

 著者の西野博之さんは、「居場所」という言葉を耳にする機会が増え、「居場所ってなに、わたしの居場所ってどこだろう」と自問する声にしばしば出会うようになった。また子育てに悩み、なんらかのヒントを探しているなかで、「子どもの居場所、「親の居場所」に関心をもつようになった。そして「居場所」について語ってほしいという要望も数多く寄せられるようになり、広く「居場所」に心を寄せるひとたちのもとに届けようという思いでこの本はつくられら。
 著者は新しい学校生活を迎えようと待ちわびていた小学校一年生の男の子に出会う。この男の子の出会いなどをきっかけに小さな居場所づくり(移動型)が始まった。しかし、毎日集会場所が変わることで「1日中過ごせる場所がほしい」「誰といてどんなことを語りあう方が大事」などの声が集まり「たまりば」がオープンするきっかけとなった。「たまりば」がスタートした当時、家庭にも学校にも地域の中にも居場所が見いだせなかった子どもや若者たちが、集まってきていた。
 私は、この本を読んで、居場所を欲しがっている方々は以前から多く存在していたということを知った。しかし、居場所づくりには、家主の理解や周囲の理解が重要になり居場所づくりは簡単ではないことを知った。そんな中で著者は居場所を探し求め、田植えやキャンプ、たまりばフェスティバルといった様々なイベントに出会う。川あそびやダンス、ゲームを汗びっしょりになりながら遊んでいる子どもたち、そんな子どもたちの楽しさが伝わってくる。
 この本は、本のタイトルにもなっている「生きているだけですごいんだ」ということがとても感じられる本であった。「生きてさえくれればいいんだ」このことこそ、子どもたちの現場から発信したいことであり、何億分の一というごくわずかな確率でこの世に生を受けたこと、そして今を生きていること、それだけでも十分である。「他人からの期待」に合わせていきるなんてもったいない。そんな言葉が述べられている。私が今こうして生きていりこの「奇跡」に感謝し、生きることについて考えさせられる本であった。(872字)
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